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「ブタ丸トントン・ジュニア版」4ページ 「つぎはピエール君、おねがいねー」 エジモンが緊張感のない のんびりとした口調(くちょう)で、ぶっそうな指示をだす。 目の前で繰(く)り広げられた惨状(さんじょう)にも エジモンはまったく動揺(どうよう)していないらしい。 まあ、そうでなければ、オバーQと "おともだち" などにはなれないのだろうが……。 「ラジャー! 機関銃掃射(きかんじゅうそうしゃ)!!」 四次元チャックでも付いているのか、 ピエールは全身タイツのどこからか М134ミニガンをグワッと引き出した。 もう一人のチンピラに向かって容赦(ようしゃ)なく構える。 ![]() ![]() ミニガンと言ってもМ134は 6連に束(たば)ねられた銃身(じゅうしん)をもつ、 重量18キロ、全長9000ミリの重機関銃(じゅうきかんじゅう)だ。 『ターミネーター2』で、Tー800が使っていた でっかい機関銃がこれである。
「罵詈罵詈弾(バリバリだん)装填(そうてん)!」 「ちょっ、ちょっと待って……」 残ったチンピラは真っ青になって後ずさった。 ドガガガガガガガーーーッ!! 「ぐわ〜〜〜っ、うっ! な、なんだ?」 弾丸(だんがん)が命中したチンピラは、 頭を抱(かか)えて泣き出した。 「そ、そんな…ひ、ひどーーいっ、 あんまりだ〜〜〜!! ウッ、ウエ〜〜ン」 「罵詈罵詈弾は、撃(う)たれると弾一発につきひと言、 その人間が今までに言われた悪口が 脳に打ち込まれる恐ろしい弾丸だ。 ろくでもない奴ほど大ダメージをうけるのだ」 「どうせオレなんて、オレなんて……」 男は座り込み、うずくまってまったく動かなくなった。 ーー合掌(がっしょう)。 「おい、ブタ丸とやら」 硝煙(しょうえん)くゆるなか、 スッとまたどこへともなくミニガンをしまい込み、 ピエールはブタ丸の方へ振り返った。 「仲間にはなってやるが、あまりナメた口はきくなよ。 オレをオバーQとはいっしょにするな。 オレはまともだ」 まともかどうかはあやしいモノだが、 服装のセンス以外は、 たしかにかなりクールでカッコいいキャラのようだ。 しかしやはり正体不明なのにはかわりない。 「と、とにかくかなり使えるようだな」 「……ああ」 ブタ丸は思った。 キモくても正体不明でも構わねェ、 これで勝てるっ!! でも、あんましそばに行くのはやめとこーっと……。 「よし、メンバーはそろった!! 行くぞ!!」 「おーっ!!」 三十分後、一行はバトルステージ行きの飛行機が、 待機(たいき)しているはずの飛行場に着いた。 ターミナルへと歩いていると、 5人の横にシャトルバスが停まり、 いっせいに乗客がおりてきた。 一般の乗客の後から、 大きな武器らしき荷物を抱えた、 あからさまに怪(あや)しげな 五人組のグループがあらわれた。 「おい、オレ達のように大会に出る奴のようだな」 「ああ」 ブタ丸は愛用の黄色い半ズボンのポケットに手を突っ込んだまま、 ちらりとそちらを一瞥(いちべつ)した。 「ピエール、撃て」 「ラジャー」 今度は小型のイングラムМAC10が2挺(ちょう)、 するりとピエールのタイツの下から現れた。
「爆睡(ばくすい)弾装填(そうてん)!」ドガガガガガガガ。 「ぐばっ!!」 「ぐぼっ!!」 不意を突かれた五人は、なすすべもなく 爆睡弾の連射の前に次々と倒れていく。 ちなみにこの弾は、 字の通り撃たれた相手を爆睡させる弾丸だ。 被害者は三日は目を覚(さ)まさない。 「ひっ、ひでェぞお前ら……」 ドガガガガッ。 「ぎゃあす!!」 「ターゲット撃破(げきは)」 クールに一言(ひとこと)言い捨て、 ピエールは両腕の銃をクルリと回し、服の下へ消した。 「おいーっ、な、なにしてんだよー」 やっと気付いたエジモンがびっくりして叫んだ。 しかしやはり声に緊張感はない。 それにしても機敏(きびん)なはずのサルにしては エジモンの反応はひどく遅い。 アイアイかミツユビナマケモノ並のスローモーさだ。 「ん? ライバルつぶしだよ」 「おまえひきょうだな〜〜〜」 「うるせーだまれ! とにかく勝てばいいんだよ」 どうにも最低なブタである。 「サバイバルは、もう始まっているというだけのことだ。 もういい、早く行くぞ!」 「ああそうだな、行こう」 5人は空港に用意されていた、 参加者用特別便に乗った。 日も暮れはじめたころ、 ようやく試合会場の小さな島にたどり着いた。 その島は無人島らしく、 あたりには何もない荒れ地と岩山が広がっているだけで、 会場らしきものは何も見当たらなかった。 それでもあちこちから集まってきた 何組もの参加グループらしい連中が、 うじゃうじゃと荒れ地にたむろしていた。 ブタ丸は武者震(むしゃぶるい)いしながら気合いをいれる。 「よし! こいつら全員ブッつぶすぞ!! 5000000000000000000000000円は オレ達ブタチームのものだー!!」 「おーーーっ!!!!」 その声につられて、 他のグループもあちこちで雄叫(おたけ)びをあげ上げはじめた。 何か怪しい…… などと考えつくだけの脳味噌(のうみそ)がある者は、 ここには一人もいないらしかった。 おもしろかったと思った人は押してね♪ (アルファポリス・ランキングポイントです) →
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