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怪談・夢語り2「お友達になって-4」


      4. 黒い海

 私は悲鳴を上げ、外へ逃げ出そうと走り出した。


 しかし、老婆も、家も―――



 どんどん形が崩れ



 黒い水へ変わっていった。



 水はどろりとして異様な臭気をおび



 足や、体に這い上がり、まつわりつく。



 のど元まで這い登ってきた黒い水が



 老婆の顔に変わった。






「お友達になってって

 言ったじゃないの…」








「いゃぁぁ〜〜〜っっ!!」







        海を見て




        ………え?!




        海を見て、ほら光が見える




        見ているだけでいいから―――

        ほらもう泳げるよ





 黒い水の呪縛が外れ、

 膝まで藍色の海水が流れてきた。




 清涼感のある海水。

 でも、黒い水と混じってしまっている。




 一瞬躊躇したが、海に飛び込んだ―――

 混じり込んだ黒い水が 

 集まり近づいてくる。




        光に向かって泳いで! 急げ!




 私は手足をばたつかせ、声に従い

 藍色の海に浮かぶオレンジ色の光だけ見つめ、泳ぎ続けた。

 光は海中にあるのか、水面に照り輝いているのかすら分からない。

 上も下も前も後ろも分からない、海―――






 「梨生、梨生! 起きて!」

 目覚めた!!
 私は目を開け、きょときょとと辺りを見回した。

 いつもの寝室だ。

 ほうっと深呼吸する。
 汗びっしょりなのに、体は冷えきっていた。
 夫が真剣な表情で私を見下ろしている。




 「目、さめた? すぐに実家に電話しろ!
 お前のお婆ちゃんが亡くなったそうだ」      

画像

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