シナリオ「ジャンク!」3
キャラクター紹介
No.2:匠(たくみ) マサト
10年前のジェネシス社へのテロ事件により死亡した天才ロボット工学博士、匠 樹里の忘れ形見。職人肌のロボットエンジニア、匠 博正を父にもち、自身も両親と同じ道をめざしている。容姿、気質、才能は母に生き写しらしい。少々“マッド・サイエンティスト”気味。
J(ジェイ)と出会い、「オピオン・プロジェクト」の秘密を探ることになる。(今回のシナリオ「ジャンク!」ではこの設定は一部変更されています。)
○サーキット・正面ゲート
入り口に「本日予選」の垂れ幕。
○サーキット・ドーム内のコースの全景
起伏に富んだコースは曲がりくねり、螺旋状コースや段差、障害物、90°以上のバンク、クリスタルチューブ等が配されている。
所々にフラッグを持ったフルメタルタイプのロボット達が立っている。
○コース・ピット前ホームストレート
マサト達の「新星小双葉チーム」がコースでタイムアタックをしている。割り振られた時間内に計測された公式タイムで予選の合否が決まるのだ。
美しい青紫の髪を翻しコースを走り抜ける紫音。
そのすぐ後ろを身軽そうな黒髪の少年形ロボットが走る。青葉のFロボ・シェンだ。
○サーキット・三番ピット
マサトのチームのロボット達は足をレース用のフットパーツに付け替えバトルスーツに着替えている。ルイだけはバトルスーツの上から着ていた紫のサッシュ(リボン状の帯の事)を締めている。小太りのボディとあいまって、ユーモラスな姿だ。
コースを走る紫苑とシェンを見ているJとルイ。
子供達はチームのロゴの入った揃いのスタッフジャンバーに着替え、マイク付きのヘッドギアを装着している。
ピット内正面に据えられた大型モニター。
その二分割された画面に映る紫苑とシェンの走りを、真剣に見つめているありさと聖子先生。
ありさ
「先生! タイム180秒切りました」
聖子先生
「よっしゃ! 予選通過!」
カイトと青葉はピット中央に据えられている、F1レースカーのコックピットのような形状のナビゲーションシートに座っている。
ここから自分のパートナーロボットのレース・ナビゲーションを行っているのだ。
奥の作業コーナーでディーンのフットパーツを調整しているマサトと涼。
マサト
「セットアップOK! 後は一回走ってみて微調整するから」
ディーン
「ありがとうございます」
作業台から起き上がり、J(ジェイ)とルイの横へ行くディーン。
J(ジェイ)
「ディーンとルイは走らないの?」
ディーン
「俺達はブロッカーだからな。タイムアタックはスプリンターの紫苑とシェンにまかせるんだ」
ルイ
「残念ですがスピードにはあまり自信がありませんからね。でも美しさでは負けてませんよ♪」
ルイは気取ってポーズをとるが、Jはモニターに映る走る二体を夢中で見つめている。
J(ジェイ)
「マサトー、オレも走りたいよー」
マサト
「タイムアタックが終わった後、持ち時間があまってたら走らせてあげるよ。今回はお前はリザーブ選手なんだから、ちゃんと見学してな」
J(ジェイ)
「え〜〜〜っ、そんなー。今走りたいよ〜〜」
J(ジェイ)
「ダ〜メ! これからがタイムアタック本番なんだから。ジャマになるからね」
聖子先生
「(ヘッドギアのマイクに)よーし、紫音、シェン、一回戻れ。ボディの再調整をしてから最終アタックを始める。ポールポジション狙ってくよ!」
スピードを落としピットに戻ろうとする紫苑とシェンに、急に入場ゲートから飛び出して来たロボット達が体当たりしてきた!
青葉
「シェン!」
カイト
「紫音!」
大きく弾き飛ばされフェンスに激突する二体。コースにシェンの壊れた足が転がる。
モニターに映るローマ兵の様な姿の大柄なロボット二体を身を乗り出して見つめる聖子先生。
聖子先生
「……こいつら!」
ピットから飛びだし駆け寄るマサト達
入場ゲートから姿を現わし、ニヤニヤしながらマサト達のチームを見ている鴨志田ハルキ(14)とその仲間達。
彼等のスタッフジャケットにはチーム・ロンバスの文字。
鴨志田
「あーれー、まだ前のチームが居たのー? 時間まちがえちゃったかなー。事故だから許してね、出合い頭ってやつ?」
涼
「ふざけるな! 明らかにわざと体当たりしただろう!」
鴨志田
「おやまあ、今ので壊れちゃったのー? ダメだねー安物のパーツは、強度がなくって」
い野原(14 チーム・ロンバス)
「キヒヒ、ホントですね〜〜。悲しーなぁ貧乏人のロボットは」
涼
「てっめェー!」
聖子先生
「お止し! 涼!」
鴨志田の襟首を掴む涼を止めに入る聖子先生、カイト。
涼
「……チッ!」
鴨志田をにらみつけながらも、しぶしぶ手を離す涼。
鴨志田
「ちゃんと弁償するから、ムキになんなよ貧乏人。所詮ジュニアのレースはエキシビションなんだしさー」
ありさ
「鴨志田君、失礼よ! きちんと謝りなさい!」
鴨志田
「やあ、おひさしぶり榊(さかき)さん。申し訳ありませんでした。それにしても、いつまでもジェネシス社長令嬢様がこんな貧乏人達とつるんでないで、僕のチームに入りませんか?」
倒れたシェンを調べていたマサト、立ち上がり鴨志田の所へ歩み寄る。
マサト
「……おい、ちゃんと謝れよ」
鴨志田
「何だお前? 今謝ったろー、ちゃんと」
マサト
「シェンに謝れって言ってんだよ!」
鴨志田
「ロボットに? アホかお前」
J(ジェイ)
「そうだっ! 紫音ちゃんにもあやまれっ!」
鴨志田
「はあぁ? 何、この小汚いロボットは? ジャンク品でも拾ってきたの、君たち」